医療法人 庄医院 【内科・小児科・消化器科】

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対策を終えて
 当院は母が設立し、今年で40年目を迎える古い建物で、これまで何度も増築や改装を繰り返してきました。設備も昭和感を隠そうとしても隠しきれないような内装で、設備に限らず、患者さんの動線といった部分でも少々難ありでしたが、今回のコロナ禍で意外にもそれらが最大限生かされる形となりました。

 仮に、真っさらでお洒落な診療所だったら、壁を壊す勇気もでなかったかもしれませんが、そこは気持ちよく壊すことができましたし、動線が入り組んでいるおかげで、別に一カ所出入り口を設けることで、逆にきっちりと分離しやすくなりました。受付に至っては、これまで、いま時こんなものと思っていた、まるで拘置所の面談室のような頑丈で透明な大きなアクリル板がカウンターから天井までがっちり標準装備されていたおかげで、受付と待合との感染対策は当初から完璧でした。これに関しては他所で急ごしらえの垂れ下がったビニールシートを見るたびに自院のアクリル板を何度も誇らしく思い返したものです。
 これらの対策はスピード感が重要で、決めたら即実行に移してきましたが、それが出来たのは、何にもましてスタッフのやる気と、意外にも柔軟に賛同してくれた理事長(私の母)の清潔・不清潔徹底主義のおかげだったと思っています。
 この数カ月は、感染対策がどこまで出来るかを試された期間だったと思っていますが、本当の意味でその成果が問われるのは、これからで、感染症の多い冬に突入していく今、インフルやコロナの検査というこれまでにないハイリスクな日常が迫ってきています。今後は検体採取に関しての感染対策が急務と考え、ぜひいいアイデアをご教授いただきたいと思っています。
 最後になりましたが、今回、時として患者サービスと感染対策をどう両立していくかと悩んだ時もありました。というのも、自身が徹底して感染対策をして診療したことが、かえって患者さんに不快な思いをさせたのではないかと感じたことがあるからです。ですが、時がたって、最近では患者さんから
 「本当に大変ですね、防護服とか足りていますか?頑張って下さいね」とあたたかい言葉をかけていただくようになりました。
 感染対策を徹底して行ってこそ、安心して病気の相談ができるのだという思いで、今後もできる限りの知恵を絞った対応策を講じていきたいと思います。

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